Project「 Ringo no ki 」~ 長野のりんごの木からつなぐ、再構の想い~

昨年10月、日本各地に甚大な被害をもたらした台風19号が発生しました。連日のニュースで報道されていましたが、長野県では千曲川の堤防が決壊。辺り一帯が浸水するなど、甚大な被害を受けました。そして今も尚、災害の爪痕が色濃く残っています。
  
千曲川流域には、長野県の名産品であるりんご農園が広がっていました。この場所から、毎年日本全国に美味しいりんごが出荷されていきます。そして、今回も真っ赤に色づいたりんごが沢山実り、収穫の時を目前に控えていました。
  

2019年10月13日未明。
台風19号の記録的な豪雨により、千曲川の堤防が約70mに渡って決壊。辺り一面に濁流と土砂が押し寄せました。

真っ赤なリンゴには泥まみれになり、木は根こそぎ倒れ、一夜にしてそこは、別世界になってしまいました。そして、約50年以上に渡ってその場所でりんごを実らせてきた木は、‟産業廃棄物”として処分せざる終えない状況になってしまいました。
 

千曲川が氾濫した同日、長野県作業療法士会では災害本部を発足。メンバーたちは、現地でボランティア活動を行っていました。そして、悲惨な現状を目の当たりにしました。
その中でも、特に被害が大きかったのが長野市の長沼地区でした。千曲川が氾濫したすぐそばに位置する地域です。この地域には、りんごの生産を生業にしている人たちが沢山いました。

「何か力になれることはないのか・・・。」
家を失い、生活の糧を失い、それでも懸命に前へ進もうとしている長沼地区の人たち。せめて、長沼地区の象徴といっても過言ではないりんごの木を、何か形に残るものとして活かし、応援することはできないだろうか・・・。

そして、2019年11月。長野県作業療法士会のメンバーが、長沼地区のりんごの木を沢山車に詰め込んで、やまとわの36officeへ訪ねてきてくださいました。 



「こんなに立派なりんごの木が、ゴロゴロと横たわっている。早くしないと、もうすぐ産業廃棄物として処分されてしまう。」

「なんとか、この木を活かしたい。そして、長沼地区の農家さんの力になりたい。」

災害が発生してからというもの、現地でずっとボランティア活動をしている県作業療法士会の傳田さんが話します。話し合いの結果、その木を製材してキーホルダーを作り、募金活動を行うことになりました。そして、Project「 Ringo no ki 」が立ち上がりました。
 

 
それからというもの、長沼地区のりんご畑では、泥まみれになっているりんごの木を救出する作業がはじまりました。地域の農家さんやボランティアの人たちと協力しながら、りんごの木をチェーンソーで刻み、高圧洗浄機で泥や石を洗い流します。そして、綺麗になったりんごの木は、長野市から伊那市にあるやまとわの事務所まで届けられました。





救出されたりんごの木は、やまとわの職人が四角い棒状に製材をしていきます。
木を無駄にしないように、気を引き締めながら、細かく丁寧に加工します。

製材したりんごの木は、避難生活をされている地域住民や、県作業療法士会のメンバー、またメンバーが働く福祉施設などでキーホルダーに加工されました。

りんご農家さん、福祉施設にいるおじいちゃんやおばあちゃん、手伝ってくれた学生たち、作業療法士のスタッフや木工職人。色んな人の手を介して、キーホルダーになったリンゴの木。1個100円~のドネーション形式で、募金のお礼にお渡ししています。また、メンバーのつながりのあるお店などにも置いてもらっています。集まったお金は、全て長野市長沼地区の農業ボランティアの方にお届けします。



先日、伊那市にある老人ホーム「みのり杜」にて、高遠高校の生徒と入居者の方々と一緒に、キーホルダーをつくる授業が行われました。作業療法士会メンバーの‟何とかしたい”という熱い想いによって実現した今回の授業。出来上がったキーホルダーは、2月11日に行われた高遠だるま市で、募金のお礼としてお渡ししました。なんと、新聞記事を読んで、募金をするためにわざわざ来てくださった方もいたとのこと。高遠高校の生徒たちが、キーホルダーを持って募金を募ってくれたおかげで、用意したキーホルダーは全てなくなりました。
 


災害が発生してから約5ヵ月。時間が経つと共に、徐々に風化しつつありますが、今も尚、長沼地区をはじめとした被害に合われた方々は、復興に向けて歩んでいます。一刻も早く、被災された方々が元の暮らしに戻れるよう、地道にこの活動を続けていきたいと思っています。

県作業療法士会の人たち熱意と行動力によって生まれた今回のプロジェクト。下記に、このプロジェクトのfacebookページ等の情報をまとめています。日々の活動の様子が更新されているので、ぜひチェックしていただけると嬉しいです。

1日も早く、被災された方々に元の暮らしが戻るよう、心から願っています。

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\  Project「 Ringo no ki 」/

▽ 運営主体
一般社団法人 長野県作業療法士会
 
▽ 協力
株式会社やまとわ(長野県伊那市)
株式会社未来(新潟県上越市)
木工房kusakabe(長野県伊那市)

▽ りんごの木ーホルダー
1個 ¥100~(ドネーション形式)
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設置場所一覧 (2020.02.06現在)
 
長野日産自動車 大橋店 
〒380-0913 長野県長野市大字川合新田3616−1

高遠さくら福祉会 みのりの杜 
〒399-4432 長野県伊那市8897

珈琲城フィレンツェ 
〒382-0048 長野県須坂市大字九反田373−2

おやきの店 ほり川
 〒381-2247 長野県長野市青木島2丁目2

株式会社やまとわ 36OFFICE
〒399-4501 長野県伊那市西箕輪6565-20

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▽ Project「 Ringo no ki 」|facebookページ
https://www.facebook.com/RingonokiP/
 
▽ Project「 Ringo no ki 」|instagramページ
https://www.instagram.com/project_ringo_no_ki/?hl=ja

▽ 長野の折れたリンゴの木、多くの手を経てキーホルダーに( 信濃毎日/記事 )
https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php…
 
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