森の助手日記vol.23「伊那小学校で”木を伐る”授業をしました!」

先日、伊那小学校で間伐の授業をしました。

伊那小学校は、子供たちの主体性を尊重した総合的な学びを行っており、「通知表のない学校」として全国から注目を集めている学校です。

同校5年生・秋組の生徒たちは、今回「炭焼き」に興味を持ったようで、どうやったら炭を作ることができるのか、試行錯誤しながら学びを進めていました。

その中で、「森の木を間伐して、炭焼きをしてみたい!」といった意見が出てきたそうで、今回私たちが授業をさせていただくことになりました。

木の命をいただく作業

今回のフィールドは、伊那市西春近にある森。

市のご厚意で、市有林を使わせていただきました。

やまとわからは、代表の中村と農と森事業部の川内、森事業部の榎本が参加。

天気予報では雨マークが続いていて不安でしたが、当日は雨に降られることもなく、心地いい気温のなか作業をすることができました。

まずはじめに、森について簡単なお話を。

「この森は、今から30年~40年ほど前に、みんなのおじいちゃんやおばあちゃんの代の人たちが、一生懸命植えたものです。私たちが豊かに暮らせるようにと、木を植えてくれました。人がつくった森は、人が手をかけて育ててあげる必要があります。」

森事業部の榎本が話します。

続けて、「 植えた木が、ある程度大きく育ったら‟間伐”をします。間伐は、木の間引きです。間引きをすることで森の中に光が入って、木はすくすくと育つようになり、木の下には草が生えます。そして、虫たちも住みやすい森になっていきます。木を伐って使うことが、森づくりにつながっていくのです。」と、間伐をする意味や、森づくりについても説明しました。

続いて、木を伐る前に、簡単なお清めの儀式を行いました。

お酒と塩を、木の周囲にまいて。

「今から木の命をいただきます。」

中村が話すと、子供たちの表情が、少し引き締まったように感じました。

鋸(ノコギリ)で木を伐ってみる

今回は、クラスみんなで協力して‟鋸”で木を伐ってもらうことにしました。

1本目は、胸高直径20cmほどのヒノキから。

あらかじめ、伐る手順をチョークで印を付けていたので、それに沿って鋸の刃を入れていきます。

疲れてきたら次の人に交代という形で、1人ずつ順番に木伐る作業を体験してもらいました。

今回の生徒さんたちは、鋸の使い方がとても上手。

どんどんスムーズに鋸の刃が進んでいきます。

追い口を入れると、他の木に引っかかることもなく、ドーンと木が倒れていきました。

「すごーい!」

「ドーンっていったよ!地面が揺れたよ!」と、子供たちから歓声が上がります。

【写真】年輪を一生懸命数えている子供たち。
 
そのあと、鋸で枝を落とし、チェーンソーで玉切りをしたら、みんなで力を合わせて道際まで搬出をしました。

ふと、空を見上げると光がたくさん地面に降り注いでいます。

「すごい!明るくなったよ!」と、間伐の大切さを五感で感じてもらえているようで、なんだか嬉しくなりました。

【写真】再びこの場所が豊かな森になるよう願いを込めて、梢を切り株の横に添えました。

子供たちだけで、木の伐採に挑戦!

2本目は、コナラの木。

中村:「今回は、僕はほとんど口を出さないので、みんなで協力して伐ってみてください。あと、ヒノキとの違いも感じてもらえたら嬉しいです。」

そうすると、1本目の伐採の時に上手だった、ある女の子がリーダーシップを発揮してくれました。

「こっちは全然切れてないよ、鋸を引くときに力が入れたらもっと切れると思う!」

子供たちが率先して”先生”になってくれて、その様子を微笑ましそうに先生が見守っていました。

ヒノキとコナラの違いは、その木の硬さにあります。

中村:「コナラは別名‟石ナラ”とも呼ばれています。なので、とっても硬いと思うよ。」

中村の言った通り、中々木が伐れません。

それでも、秋組のみんなは諦めず、根気よく、木と向き合っていきます。

どれくらい時間が経ったでしょうか。

少し、疲れの色が見えはじめたとき、ようやく受け口を作ることができました。

少し大きめの受け口にが出来たため、最後は追い口をほんの少し入れて、みんなでロープを引っ張って倒していきます。

「せーの、それ!せーの、それ!」

先生の合図とともに、子供たちが力を合わせて、一生懸命ロープを引いていきます。

ズドーンッ!!

見事、きれいに木を倒すことができました。

倒れた瞬間子供たちは「やったーっ!!」と飛び跳ねて喜んでいました。

みんなで力を合わせて、成し遂げた作業。

私たちも達成感でいっぱいでした。

2本目の作業なので、みんな効率良く残りの仕事をしてくれます。

枝を伐って、小さく玉切りされた丸太を一カ所に集めて。

2本目の木が倒れてからは、スムーズに作業を終えることができました。

ヒノキの葉っぱはお料理の下に敷くといいよ、と伝えると大事そうにビニール袋に葉っぱを詰めて持って帰ってくれた女の子たち。

木の皮をめくって、お風呂に入れてみる!と言ってくれた男の子。

ヒノキの枝の皮をめくってきれいに磨いた枝を、「大事にしてね!」とプレゼントしてくれた子たち。

子供たちそれぞれの感性で、森を思いっきり楽しんでくれて、本当に嬉しかったです。

炭づくりの授業はまだまだ続いていきます。

炭ができたら何をするの?と聞いたら、「BBQをする!」と元気に答えてくれた秋組のみんなたち、これからどんな炭が出来上がるのか楽しみです。

今回の授業は、私にとっても、大切な思い出になりました。

みんなにとっても、楽しい思い出になっていたら嬉しいな。